2024 11,24 00:45 |
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2010 10,11 00:10 |
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さて、もしも…パロの続き、後編です。
前編はTURN05のラストで丁度キリ良く終わりました。 今回は、TURN06の頭からナナリーとの電話での会話です。 ん~…やっぱり、ナナリーにも厳し目…かな?(汗) スザクにも、ですけど…やっぱりルルーシュごめん!って感じです(マテ) 注)ほとんどの台詞と2人の行動は、ほぼTVからの抜粋です。 ※CP:無し(スザク→ルルーシュ←ナナリーかも?) ※全体的にシリアスです。ラストも暗め。 ※時間軸はR2のTURN06の始め。ナナリーとのぐるぐる電話。 ※前後編の後編です。…後編は少ーし変えましたけど、やっぱりアニメのまんまです(爆死) ※もしもパロです。…本文のタイトルでバレバレでしょうけど(苦笑) ※ルルーシュ、ごめんなさい。いじめるつもりじゃ…!(脱兎←コラ) ※それでも良いと仰る方は、どうぞお進み下さい。 「もしもルルーシュの記憶が戻っていなかったら」 パロ(後) 『お兄様なのでしょう? 私です、ナナリーです!』 受話器から聞こえてきた、可愛らしい少女の声に、ルルーシュは驚いて固まった。 そんなルルーシュの後姿を見ながら、スザクは暗く思う。 ――― 本当に記憶が戻っていないのなら、ナナリーのことはわからないはず。さあルルーシュ、答えを出してもらおう。 そんなスザクには気づかず、電話の向こうでは、先ほどまで嬉しそうだった声色が、段々と不安になってきたかのように声が翳ってきた。 『あの…、お兄様ではないのですか?』 「――― あの、人違いではないかと…」 『…っ!?』 ルルーシュの返事に、電話の向こうから驚愕の声が聞こえるが、ルルーシュにはどうしようもない。 『あの、私、ナナリーです。ナナリー・ヴィ・ブリタニアです。…本当に、お兄様ではないのでしょうか…?』 「…はい、ただの学生ですし」 少女は、震える声で再び尋ねてきたので、ルルーシュははっきりと頷く。 少女の名前に内心驚きながらも(新総督って、只の貴族じゃなくって皇族なのか!?)、失礼にならないように気をつけながら。 ――― ルルーシュ、やはり記憶が戻っていないのか… 傍でルルーシュの電話の様子を見ていたスザクは、本当に知らない様子に内心ガッカリしていた。 そして、慌ててそんな自分に首を振る。 ――― いやいや、どうしてそれでガッカリするんだ!? ルルーシュの記憶が戻っていないなら、ルルーシュはゼロじゃないんだから、その方がいいじゃないか! そんなスザクの葛藤など知らず、ルルーシュはルルーシュで大変だった。 電話の向こうの少女の声が、明らかに落ち込んでしまったからだ。 「はい、すみません…」 『こちらこそ、スザクさんの大切な友達と聞いていたので、早とちりしてしまって…あの、私』 少女…いや、皇女の言葉に、ルルーシュはスザクに対して怒りを覚える。 …自分が、皇女の兄だと言う謂われもないことで、電話先でとはいえ年端もいかない少女を泣かせて(いや、実際には泣いていないかも知れないが、ほとんど泣かせているようなものだ)しまったのだから…。 「いえ、皇女殿下とお話出来て、光栄です」 『っ、あの…電話を戻して貰えますか…』 「イエス、ユアハイネス」 電話をスザクに返して、ルルーシュは小さく吐息をついた。 勿論、目の前のスザクが話をしている電話には届かないように、である。 ルルーシュから電話を受け取ったスザクは、電話の向こうの少女に申し訳なく思いながら謝った。 「ごめん、ナナリー…誤解させるような形になっちゃって」 『いえ、雰囲気が似ていたので、驚いてしまって…っ、あの、では、エリア11でお会いしましょう』 対するナナリーの声は明らかに落ち込んでいて…まるで、これ以上の会話を避けるように電話を終わらせる。 途絶えた通話に、スザクはさらに申し訳なく思いながら、ルルーシュに向き直った時……驚きに目を見開いた。 「る、ルルーシュ…!?」 「え? …あれ、どうして……」 ルルーシュの綺麗な瞳から、大粒の雫…涙が溢れていた。 ルルーシュ本人にも泣いている自覚が無かったらしく、戸惑いながらも目をこすっている。 だが、その涙は止まらない……。 「おかしいな……悲しい事なんて無かった筈なのに……」 ――― ただ、あの…電話の向こうから聞こえた、少女の悲しそうな声を思い出すだけで、胸が……痛い…。 止まろうとしない自分の涙と胸の奥の痛みに戸惑いながら、ルルーシュは首を傾げながら涙を流している。 そして、スザクは………そんなルルーシュの姿と、先程の電話でのナナリーの声を思い出し、ギュッと胸元を掴んだ。 「僕のしたことは……でも、ルルーシュは……」 ――― ルルーシュは、ゼロなんだ。 ――― ユフィを殺したのは、ゼロなんだ。 ルルーシュは、本気で自分の涙に戸惑っていて。 本気で、ナナリーのことを知らない様子だった。 でも、覚えていないはずのナナリーとの電話で、ルルーシュは涙を流している。 そして、ブラックリベリオンの前の2人を思い出して。 スザクは、自らの胸に湧き上がる罪悪感に、強く目を閉じた ―――――。 PR |
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