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2010 10,12 02:02 |
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『お人形さん(ドール)』の番外編。ルルーシュsideです。
※今回は長め。…え、ちょっと極端じゃね?(汗) ※ルルーシュ視点です。モノローグともいう。 ※シリアスに…なり切れてない、残念クオリティ。← ※最後、実はちょっと無理やり終わってますが、勘弁してください。(マテ) ※ロイドがショタコンになってしまいました。…いつものことか。(コラ) ※ご都合主義で申し訳ありません。 ※それでも良いと仰る方は、どうぞお進み下さい。 ルルーシュは、幼い頃に会った事がある、兄の友人が気になっていた。 しばらく交流があったけれど、母の死で離れ離れとなった。 日本では色々とあって、祖国を恨んで、彼のことは忘れるように心に決めて。 大人(高校生も大人だろう? 子供からしてみれば)になって、 死に掛けて(C.C.と出逢い、ギアスを授けられた)、 ゼロとして反逆して、裏切られて(スザクに…)、 記憶を消されて(そう、何もかも…妹のことも、彼のこともを)、 すべてを思い出して、再び反逆をして、 また裏切られて(今度は黒の騎士団、そして母すらも俺を騙していた…)、 皇帝として立ち上がる前にまた会う事が出来た。 実は、意外と近い場所(まさか、スザクの上司だったとは驚かされた)に居たことに、思わず笑ってしまったのは本人には内緒の話だ。 そして、ロイドからの愛の告白 ――― え、俺を? 03.5-還りましょう。 はっきり言おう。 確かに、俺は男にモテる。 何度も男に告白されたことがあるし、呼び出された先で襲われそうになったこともある。 …その時は偶然にも天が味方して、逃げ出すことが出来た。(勿論、何事も無かったに決まっている!) その後からは、呼び出されてもリヴァルとかについて来させり、見張りしてもらったりして、難を逃れてきた。 …でも、まさか…ロイドが俺を好きだと、俺が幼い頃から愛していたなどと、気付く筈もない。 ――― 何しろ、俺は自分自身の気持ちにすら、気付いていなかったのだから…。 ロイドから告白されて、まず俺が感じたのは…“嬉しい”という気持ちだった。 そして、そのことに疑問が湧いた。 どうして、嬉しいんだ? こんな俺にでも、好意を寄せてくれる存在がいることがだろうか? でも、それなら知人や友人としてではないのか? もし、これがスザクなら…はっきり言って、気持ち悪いと断言できる。 何度も裏切られたとは言え、スザクも(一応)友人だ(と思っていた)。 それでも、恋愛感情として好きだと言われたら、間違いなく拒絶するだろう。(全身鳥肌になる。絶対に) それが、(あり得ないが)リヴァルだったとしてもはっきり拒否する。(それ以前に、リヴァルにそんな気があったなら、リヴァルを虫除けに使ったりはしないが) それなのに…それなのに、ロイドはどうだろう。 嫌悪感を感じるかと思いきや、それどころか…嬉しい、だなんて。 だからこそ ――― ルルーシュは、己の想いに気付けた。 「……俺は、男、で、お前も、男、なのに…か…?」 「ルルーシュ様は男同士で、と思われるでしょうけれど、僕のこの想いに嘘偽りはありません」 自嘲じみた笑みを浮かべるも、ロイドの瞳には溢れんばかりの愛しさしか浮かんでいない。 その瞳に見つめられているルルーシュは、段々と自分の顔が赤くなっていくことに気付いた。 …が、止められない…止められる筈も、ない。 「お、俺も…ロイドのことが…好きだ……」 「例え嫌われても、気持ち悪いと罵られても、僕は……へ?」 自らの想いを語っていたロイドの耳に、小さく聞こえたのは、承諾の言葉。 一瞬、空耳かと思って改めてルルーシュを見てみれば、赤い顔をした想い人の姿……。 思わず、自分の頬を抓ってしまったロイドに罪は無い。…筈。 ぱちくりと目を瞬かせるロイドの様子に、ルルーシュは更に真っ赤になる。 「べ、別に、お前が嫌なら今のは忘れてくれて……!」 照れ隠しに、思わず自分の本心とは逆のことを告げようとするルルーシュの言葉が、途中で途切れる。 …ロイドに抱き締められたことによって。 「…先程の言葉…本当ですか?」 「そ、それは……」 「それは?」 「嘘…じゃ、ない」 不器用ながらも答えるルルーシュに、ロイドは更なる愛しさを募らせる。 抱き締める、腕に更なる力が込められた。 「…ありがとうございます」 「………」 「…一生、大事にします」 「……………あぁ」 そうして、ロイドと恋人同士になり…でも、ロイドからの突然の告白だったために、ルルーシュは忘れていたのだ。 …どうして、自分が皇帝になったのかを………。 ――― いや、忘れていたのではなく、考えないようにしていた、というのが正解だろうか。 「ルルーシュ…」 「…あぁ、わかっている。わかって…いる、つもりだ」 「…あの計画を中止して、他の物にした方が良くはないか? このままだと…」 「いや……今更、だ。スザクとの約束もあるし…それに、命乞いする程の命でもないしな」 「いくらあの馬鹿でも、お前とロイドの仲を引裂く程ではないだろう? お前から言えないのなら、私から言ってやるぞ?」 「…構わないさ。残り少ない生を、ロイドと謳歌するのも…悪くは無い」 「………そうか」 徐々に近づく、決戦の時。 ルルーシュは、ゼロ・レクイエムの詳細を味方になってくれた全員に説明する。 …反発する彼ら。 それは、当然のこと。 「そんな…! お考え直しください、ルルーシュ様!!」 ジェレミアは、ルルーシュに嘆願する。 素直に頷けば、己はまた、護るべき主を失うことになるのだから。 プライドや矜持など関係なく、敬愛する 「そうです! 例え平和になっても、陛下の命と引き換えにだなんて…」 セシルも懸命に説得する。 付き合いは短いけれど、その愛すべき心に触れれば、誰もが魅了されるだろう そして、密かに自分の上司と付き合っているのも知っているのだから。 今まで幸薄かったルルーシュに、幸せになって欲しいから。 「ルルーシュ様…差し出がましいとは思いますが、言わせて頂きます。ルルーシュ様が犠牲になられた上での平和など、私は平和だとは思えません」 咲世子も口を出す。 本来ならば、メイドやSPは口を出すような存在ではないが、この主人だけはそんな、自らを存在ごと否定するような生で終わらせたくはない。 もう一人の主人だった、ルルーシュの最愛の妹・ナナリーに否定され、どれだけ傷ついているのかを知らないながらも、察しているから。 「……………」 何も言わないスザク。 …何も、言えないスザク。 決めたことだから、と意思を変えない為に。 ……例え、決意がぐらついていたとしても。 ――― そして。 「…ルルーシュ、様……」 どこか、呆然とルルーシュの名を呟くロイド。 目の前にいるのは、彼の君が幼少の頃から想い続けてきた主。 つい先日、心を通じ合わせた愛しい恋人。 生涯愛し、護ると決めた、最愛の人。 その人が、語った話の内容に…普段なら、いらぬことにまで動くロイドの頭脳が働かない。 …それでも、わかるのは。 ルルーシュが、己の傍からいなくなろうとしていること、だけ……。 懸命の説得の甲斐なく、運命の時が訪れ…ロイドの想いも空しく、ルルーシュの命は“ゼロ”により散っていった ―――――。 大衆の目前で命を落としたルルーシュは、Cの世界で世の中を見守っていた。 徐々に…どころではなく、目覚しい速さで復興していく世界。 それもすべて、生前にルルーシュが手を打っていたから。 …でも。 世界中の人々にとって、“優しい”世界が作れた筈なのに。 ルルーシュの、最愛の人にとっては違っていた。 スザクの“ゼロ”は、ぎこちないながらも何とかやっている。 それも、シュナイゼルの手助けがあってこそだが。 ナナリーも、元来の気丈さから、前へ向かって歩みだしている。 カレンも、ようやく取り戻した学生生活を謳歌しているようだし。 咲世子も、多少の蟠りはあるようだが、影ながらナナリーを護っている。 ジェレミアは、アーニャと共にオレンジ畑に精を出して、意外と楽しそうだ。 …だが、彼は…ロイドだけはとてもではないが、“幸せ”そうだとは見えない。 ただ、そこに存在しているだけ、だった。 でも、しばらくして。 ようやく、ロイドが動き出した。 “何か”を、作り出したのだ。 ロイドを心配していたセシルと一緒に(…何かがチクリ、と胸に刺さった)、とても熱心に。 …その姿を見て。 ずっと、自分のことなんて忘れて、幸せになって欲しいと思っていたのに…実際にそうなってみると、本当は違っていたのだと気付いた。 ――― 本当は、ずっと自分のことを想っていて欲しかったのだ、と。 その事に気付いて、愕然とする。 何もしようとしない、ただそこにいるだけのロイドを見ているのが辛かった。 せめて、もう少しでも他の事に目を向けてくれれば、と思っていたのに…。 本心では、それが嬉しかったのだと、気付いてしまった。 そんな、自分との心と葛藤して。 そして、段々と出来上がる“モノ”が何かに気付いて、また嬉しいと思ってしまう自分がいて。 ――― でも、そんな“モノ”が代わりになる程度の想いだったのかとも思ってしまって。 そんな、自分に嫌気が差しながらも、本心は偽れなかった………。 いざ、ロイドが作っていたものが出来上がって。 けれど、ロイドは………。 「……あぁ、そう…か………」 ロイドは、“ソレ”を起動出来なかった。 あまつさえ、苦労して四苦八苦して作ったものを、破棄しようとさえしている……。 「そう、か……」 それを知ったルルーシュの、心に溢れ出るのは、歓喜 ―――。 「そうだな……何しろ、ロイドだし……」 なにを杞憂していたというのか…。 ロイドが、あのロイドが。 幼少の頃の 他の者に(…例え、それが俺の形をしていようとも)、心奪われる…どころか、惹かれるはずもなかったのだと言うのに………。 ロイドを想って嬉しげに目を瞑るルルーシュの表情は、とても穏やかな微笑みを浮かべていた。 ――― そしてルルーシュは、どうしてもロイドに逢いたくなってしまったから。 「…これで気づかなかったら、お仕置きだからな」 ちょっとだけ、ロイドに干渉して。 意識をロイドの作った“ソレ”へと向ける。 その瞬間……Cの世界から、ルルーシュの姿は消えていた ―――――。 (ロイド……) (ルルーシュ様……) (…ただいま) (…っ、おかえりなさいませ、ルルーシュ様…!!) PR |
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